障害者雇用Q&A

Q
安定して働けている精神障害者。これからも服薬と通院は必要なのでしょうか?

精神障害者(統合失調症)を初めて雇用しました。不安も大きかったのですが、いざ採用してみたら非常に安定しておりとてもほっとしています。現在の仕事ぶりを見る限り、病気は治っているようにさえ思います。このまま調子がよかった場合でも服薬や通院は必要なのでしょうか。

A

【服薬の継続】服薬、通院は精神障害の人が安定的に就業を継続するために最重要なことと認識し、配慮していく必要があります。

統合失調症の人が薬を飲み続ける目的のひとつとして、再発を防止するということがあります。調子がよいからといって服薬や通院をやめてしまうと再発のリスクは急激に高くなります。

統合失調症は脳の統合機能にダメージを与える疾患ですので、再発してしまうと、その脳に再びダメージを与えてしまい、再発前よりも機能が大きく低下してしまう恐れがあります。そのため、再発を防止することが最も重要な治療法と言えるでしょう。ですから、症状がなくなったから服薬しなくてよいというものではありません。調子がよいのに薬を飲み続けることで薬に依存してしまうと考えるのも大きな誤解です。

症状が安定していると、主治医の判断で減薬するなどの処置が行われることもあります。しかしそれは、あくまでも主治医が判断することです。本人や周囲の人が勝手に判断してはいけません。

安定的に就業を続けるためには服薬と通院の継続はとても大切だと理解し、企業はその服薬と通院に妨げが生じないよう配慮していくことが求められます。


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