障害者雇用Q&A

Q
【統合失調症】体調不良の訴えが多い精神障害者社員への対応
精神障害のある社員(統合失調症)の体調不良の訴えが多く悩んでいます。体調はどうかとたずねるとあそこが痛い、ここが痛いと具合の悪いところが常にあるようです。業務中も自分で「体調が悪い」と言ってきます。支援機関からは無理させてはいけないと言われており、訴えがあった場合は、その都度休むように伝えているのですが、不安です。勤務中の表情や行動では、特に体調が悪いようには見えないですし、業務面でもスピードや内容に課題が生じているわけでもないのですが。訴えがあった場合、どのような判断で休ませればよいのでしょうか。

A
訴えがあったときの、全体の状態を見る。「仕事ができるかどうか」は本人に確認してみる。

こちらか見ると体調が悪くなさそうなのに、ご本人は体調が悪いとの訴えが多いということですね。どうやら本人の主観的な評価と、客観的な評価に差異があるようです。その場合、しばらくの期間、ご本人の訴えと客観的な見え方とのギャップがどの程度あるのかを観察していくとよいでしょう。本人が「体調が悪い」と言っていても、普段通り仕事ができているようなら、特に休養を促すことなく仕事を続けてもらってよいと思います。本人から「体調が悪い」との訴えがあった場合も、「仕事ができそうか」と本人に確認し、本人ができるというのなら続けてもらうのもよいでしょう。このような差異はあって当然のものです。本人の頑張る力が働いていることの表れでありますので、この場合は、様子を見ていて良いかと思います。 
 時々、「疲れているように見えるけど、大丈夫ですか?」もしくは、反対に良い印象「落ち着いているように見えるけど、どうですか?」など、客観的な印象を伝えて、客観的な印象と実際の調子のギャップを確認していくと良いでしょう。そうすることで、悪い部分に目がいきがちな本人の視野を広げることも期待できます。

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