障害者雇用Q&A

Q
上肢不自由(片腕麻痺)の方の面接に際した確認事項は?

 交通事故による後遺症で片腕に神経麻痺の障害がある方より応募がありました。募集している職種が営業事務職で、ご本人も事故前までは同じような仕事をしていたようなので馴染みやすいのではないかと思っています。面接の際にはどのようなことを確認すればよいですか?

A

【片腕麻痺のある身体障害者】障害のある腕の動かせる範囲や、作業できる目安時間、業務支援機器や補助の有無を確認しましょう。

 まずは腕がどの位動くのか、そして障害のある側が利き腕かどうかを確認しましょう。
手首から先は動くものの肩や肘が動かない症状(上位型麻痺)、肩や肘は動くものの手首から先は動かない症状(下位型麻痺)、腕全体が動かない症状(全型麻痺)と大きく3つの分類に分けられます。

それに合わせて障害のある腕が可能な動作と難しい動作はどんな内容かを把握しましょう。 

・動作可能な領域
 利き腕に障害があるかないかで、できる・できない動作が変わってくると思います。特に指先を使うタイピングや字を書くこと、ハサミの使用やマウスのクリック、受話器を持つといった動作は今後の任せる業務にも関わります。「伸ばせるか、曲げられるか」「物が持てるか」「荷重量はどれくらいなのか」「物の上げ下げの動作は可能か」とできる内容とその具体的な重さ(ペットボトル程度、●●kg等)も同様に確認すると良いでしょう。 

・業務面
 主に作業時間がどれくらいかかるのか、ご本人が把握していることが大切です。タイピングスピードは1分間で何文字程度入力できるのか、5枚綴りの資料を作るのにどれくらいの時間を要するかなど最低限の目安がわかっていると、依頼する仕事内容や納期までの期間が分かりやすくなります。ちなみにタイピングスピードですと1分間に35~40文字程度の入力ができるとキーボードの配置が分かっており比較的スムーズなタイピングができるレベルだといわれています。 

・業務支援機器等、補助の有無
 支援機器の例として、ボールベアリングフィーダー、USB接続のテンキー、ペンタブレット、電話応対時に使用するためのヘッドセット、PC入力時の各種入力支援ソフトなどが考えられます。補助の例としては、室内に入るためのドアノブが握るものでないものに改良する、作業机の高さが適正か、文具・工具等が取りやすい位置にあるか等が考えられるでしょう。


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