障害者雇用Q&A

Q
事務職で採用する精神障害者に電話応対業務をお願いすることはできますか?

一般事務の求人に精神障害のある方から応募がありました。PCを使ったデータ入力業務と簡単な軽作業に加えて、電話応対をお願いしたいと考えていますが、対応可能なものでしょうか。

A

【電話応対】一般的には「苦手」とされる職域です。受け入れ当初は担当業務には入れず、ご本人の状況や意欲に応じて徐々に検討してはいかがでしょうか。

精神障害のある方の多くは、「臨機応変な対応」や「同時並行処理」を苦手とする障害特性をもっています。電話応対は、取り次ぐだけの簡単な業務と思われがちですが、顔の見えない相手と話しながらメモを取るという、臨機応変に2つのことを同時に進めなければならない、まさに苦手な職域なのです。

入社当初は慣れない環境下ということもあるので、障害特性によって苦手な業務は避けることをおすすめします。もちろん、経験が積み上がり、「苦手」なことができるようになることもあります。状況やご本人の意欲に応じて、無理はせず徐々に検討してはいかがでしょうか。例えば、外線は取らずに、まずは内線の取り次ぎから挑戦して様子をみるなど、ステップを踏んでいくのがよいでしょう。

もしかすると採用面接の場面などでは、前職のご経験や、就職したいというご本人の気持ちが先走り、「頑張ってやってみます」と言われる場合があるかもしれません。電話応対業務が苦手な職域であることを踏まえた上で、入社後の状況・情報を総合的に判断し、任せるかどうかを見極めていかれるのがよいと思います。せっかく採用された方に長く働いていただくためには、万が一失敗したとしても、その失敗が職場・ご本人、双方のダメージにならないように配慮することが大切です。


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