DEIを着実に進めたい。

※この文章は、一般社団法人日本職業協会の会員誌「清流」(2025年陽春号)に寄稿したものです。皆さん、こんにちは。
アメリカでトランプ政権が発足して以来、外交や経済など様々な場面で、大きな変革のうねりが起こっています。
そのひとつに、DEI推進を見直す動きがあります。
*DEI=多様性、公平性、包摂性(Diversity、Equity、Inclusion)
連邦政府においては、DEI政策の廃止が早々に打ち出されました。その根幹にある考え方は、1月にワシントン近郊で起きた航空機事故の際の、管制体制をめぐる大統領の発言に示されているように思います。そして、アメリカを代表する企業も、政府の動きに追随して次々と取組の中止を表明しています。これらの性急で180度方針転換するような動きに、私は驚きを禁じ得ません。
日本においても、グローバルに展開している企業では、これまでアメリカの動きを国際標準として対応してきた面もあると思いますので、その動向にじっと目を凝らし、苦慮されているのではないかと思います。
日本自体はどうか。
折りしも大統領就任式の翌日に公表された、経団連の「2025年版 経営労働政策特別委員会報告」(経労委報告)では、その第Ⅰ部の標題を「生産性の改善・向上に資する『多様な人材』活躍推進と『人への投資』強化」とし、その「基本的な考え方」の一項目として「DEIのさらなる推進・浸透」の項を設け、4ページにわたって対応方針を記載しており、揺るぎはないように感じます。
私の古い友人である学習院大学・特別客員教授の竹内上人さんも、最近のコラムで、「組織は多様化を受け入れることによって、(中略)結果的に自律的キャリア意識を高め、組織の成長の寄与につながるというロジックを私は支持する。」と述べておられます。竹内さんは、私がかつて長野県職業安定課長を務めた時に、諏訪市に本社を置くセイコーエプソン株式会社で障害者雇用を担当されていて、その時以来のご縁です。
DEIの象徴的な場面である障害者雇用においても、我々(個人・組織・社会)の成長を目指し、揺らぐことなく、着実に進めていきたいものです。
アメリカでトランプ政権が発足して以来、外交や経済など様々な場面で、大きな変革のうねりが起こっています。
そのひとつに、DEI推進を見直す動きがあります。
*DEI=多様性、公平性、包摂性(Diversity、Equity、Inclusion)
連邦政府においては、DEI政策の廃止が早々に打ち出されました。その根幹にある考え方は、1月にワシントン近郊で起きた航空機事故の際の、管制体制をめぐる大統領の発言に示されているように思います。そして、アメリカを代表する企業も、政府の動きに追随して次々と取組の中止を表明しています。これらの性急で180度方針転換するような動きに、私は驚きを禁じ得ません。
日本においても、グローバルに展開している企業では、これまでアメリカの動きを国際標準として対応してきた面もあると思いますので、その動向にじっと目を凝らし、苦慮されているのではないかと思います。
日本自体はどうか。
折りしも大統領就任式の翌日に公表された、経団連の「2025年版 経営労働政策特別委員会報告」(経労委報告)では、その第Ⅰ部の標題を「生産性の改善・向上に資する『多様な人材』活躍推進と『人への投資』強化」とし、その「基本的な考え方」の一項目として「DEIのさらなる推進・浸透」の項を設け、4ページにわたって対応方針を記載しており、揺るぎはないように感じます。
私の古い友人である学習院大学・特別客員教授の竹内上人さんも、最近のコラムで、「組織は多様化を受け入れることによって、(中略)結果的に自律的キャリア意識を高め、組織の成長の寄与につながるというロジックを私は支持する。」と述べておられます。竹内さんは、私がかつて長野県職業安定課長を務めた時に、諏訪市に本社を置くセイコーエプソン株式会社で障害者雇用を担当されていて、その時以来のご縁です。
DEIの象徴的な場面である障害者雇用においても、我々(個人・組織・社会)の成長を目指し、揺らぐことなく、着実に進めていきたいものです。

土屋喜久(つちや・よしひさ)
株式会社FVP 障害者雇用アドバイザー
一般社団法人障害者雇用企業支援協会(SACEC) 顧問
学校法人ものつくり大学 理事長
1962年生まれ、群馬県出身。
厚生労働省において、障害者雇用対策課長、職業安定局長、厚生労働審議官を務め、障害者の雇用促進に深く関わった。
同省を退職後、2022年5月、SACECの顧問に就任。
2023年10月、FVP・執行役員に就任。
2025年4月、同社の障害者雇用アドバイザーとなる。
これからも障害者雇用へのかかわりを深めていきたいと考えている。
株式会社FVP 障害者雇用アドバイザー
一般社団法人障害者雇用企業支援協会(SACEC) 顧問
学校法人ものつくり大学 理事長
1962年生まれ、群馬県出身。
厚生労働省において、障害者雇用対策課長、職業安定局長、厚生労働審議官を務め、障害者の雇用促進に深く関わった。
同省を退職後、2022年5月、SACECの顧問に就任。
2023年10月、FVP・執行役員に就任。
2025年4月、同社の障害者雇用アドバイザーとなる。
これからも障害者雇用へのかかわりを深めていきたいと考えている。
