障害者雇用Q&A

Q
仕事の種類を増やしたらパフォーマンスが低下した発達障害のある社員への対応法は?

 主にデータエントリーの業務を担当している発達障害の社員がいます。
職場にも仕事にも慣れてきたので、仕事の種類を増やしたのですが、時間内に業務が終わらない日が発生しています。様子を見ていると、本人が取り組みやすい仕事からやっているようで、その結果、その日にやるべき仕事に取り組む時間がなくなっているようです。決して多すぎる量の仕事ではありません。1つの仕事しかやってもらえないようでは正直困ります。

A

【発達障害】優先順位をつけるのが苦手な特性に配慮し、指導担当者が仕事の順番や納期を提示する。

 1つの業務であれば集中して取り組めていたのに複数の業務になると途端にできなくなる、ということですので、この方の場合、ご本人がどの業務から着手すればいいのかが分からず、結果として自分にとって取り組みやすい仕事に着手してしまい、それによりパフォーマンスが低下しているのではないかと推測されます。 

発達障害のある方の中には、先のことを見通した行動をとることが苦手で、優先順位を自身で意識して仕事に取り組むことが困難な場合が多く見られます。 

しかしそれは、複数の仕事を与えてはいけないということではありません。
複数の仕事を依頼する場合は、どの業務から取り組めばよいのかという優先順位、いつまでに終わらせるのか納期や完了時間をあらかじめ伝えていくことが効果的だと考えます。 

ひとつひとつ納期や完了時間を伝えるのはマネジメント側も負担になりますので、発達障害のある社員が取り組む仕事については、1日の業務スケジュールを作成することをおすすめします。
そうすれば、雇用管理もしやすいですし、本人も見通しをもって仕事に取り組めるようになると思います。


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