あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様
  • 業務分析
  • 採用支援サービス
  • 採用代行
  • 研修
  • 雇用管理体制構築支援
キーファクターである
「マネジメント担当者の育成」まで
一貫して支援していただきました

社内の意識啓発の取り組みが東京都の好事例企業にも選出

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 人事部ダイバーシティ推進室 担当次長 小谷彰彦様

部門に配属する形では定着しない。
新しい考え方で障害者雇用を進めていく必要性を感じていた

Q. FVPにお声がけいただいた当時の状況をお聞かせいただけますか。

小谷様: 法定雇用率の引き上げを控え、2013年から2014年に精神障害者を30名ほどを一気に採用、各部門に配置したのですが、1年以内にその半数が退職してしまいました。
残った社員たちにも課題はありました。勤怠不良や勤務成績不良など、現場で関わる社員も精神障害のある社員も、どちらも苦労していました。しかも、今後は身体障害者社員がどんどん定年退職していく。「これまでのスキームでは限界があるな」と思いました。新しい考え方で障害者採用を進めていく必要があったのです。

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
人事部ダイバーシティ推進室
担当次長 小谷 彰彦 様

Q. そんな中、FVPとご縁をいただいたのは精神障害者の採用と雇用管理についてのセミナーでしたね。

小谷様: 当時、精神障害者の雇用は義務化されていませんでしたが、FVPさんは早くから精神障害者、発達障害者の採用や定着の支援に取り組んでおられましたよね。
参加したセミナーでは支援事例などの紹介もありました。精神障害者の定着率を高め、活躍してもらえるようにするには、特性に配慮した仕事、職場環境が必要だということをご助言いただきました。そこで2017年4月に「特定業務集中職場・事務サポートセンター」を東京・恵比寿の本社に立ち上げたのです。おかげさまで、2016年から2017年に採用した7名の精神障害者、3名の知的障害者は一人も退職していません。

東京本社・恵比寿での精神障害者雇用の取り組みが評価され、
大阪と、東京日本橋でも事務サポートセンターを設立へ

Q. 大阪事務サポートセンターでの採用と雇用管理体制の構築においてもご支援をさせていただきました。

小谷様: 大阪での事務サポートセンターはゼロからの立ち上げとなります。支援機関とのネットワークもなく求職者を確保するあてもない状態でしたので、FVPが全国エリアでのネットワークをお持ちであることが当社には大変ありがたかったです。仕事の切り出し、採用の支援、定着のご助言という点はもちろんですが、大阪の社員たちは精神・発達障害者とともに仕事をするイメージ、障害者社員のイメージをほとんどもっていない状態でしたので、マネジメント担当者の育成についてまで一貫してご支援いただきました。

採用環境が厳しいことは理解していましたので、採用できるか心配していました。しかし、当初の想定を上回る人数の精神・発達障害者の方にご応募いただき、さすがだなと感心しました。当社の業務を遂行する上で必要な業務スキル、ソーシャルスキルの設定、労働条件の設定などを具体的にご助言いただいたことで、求職者の方にわかりやすく伝えられたのだと思います。 
社内向け説明会、業務切り出し、求職者向け見学会、実習、面接の支援など、採用プロセスのすべてを全面的に支援していただきましたが、プロセスごとの助言も大変的確で、予定通りのスケジュールで進めることができました。 
また、先ほども申しましたが、マネジメント担当者の育成までご支援いただいたことは、その後の雇用体制に大きく影響があったと考えています。

東京・恵比寿の本社事務サポートセンター

採用のあともしっかりサポートしてくださるのが本当にありがたいですね。事務サポートセンターのマネジメント担当者たちは、他部署から人事異動で配属された社員たちであり、もちろん障害者雇用の経験が全くありません。目の前の障害のある社員たちの仕事や言動に戸惑ったり、不安になったりすることも少なくありません。支援機関の存在、付き合い方についても、一からの勉強です。 
判断に迷うこと、後になって不安になることも多々あると聞いています。そんな中で、「どこまで踏み込むべきか」「どこは踏み込まなくてよい」の線引きをご助言いただけたり、「そのやり方で大丈夫だ」と言っていただくことは、とても安心感があります。

採用、定着の一歩先の「活躍」をゴールにした
提案と支援をしてくれるのが他社との違い

Q. 他社のサービスとの違いはどういった点にありますでしょうか?

ソリューションとしての採用、定着というより、当社の立場に立ってトータルで支援してもらえることだと思います。 精神・発達障害者雇用に関する良好な環境を作るためのキーファクターである「マネジメント担当者の育成」についてもサポートしてくださることも、FVPならではだと思います。 精神・発達障害者雇用って、採用したら成功というものじゃないんですよね。入社していただいて、定着して、活躍してくれる。そこまでをゴールにして支援してくださっていると実感します。

大阪事務センターの立ち上げの支援を相談した際、「任せてください」と言っていただいたのはとても心強かったことを覚えています。そして最終面接のあと「こういったタイプの方が入社され活躍することで、御社の精神・発達障害者雇用の好循環になる」というご助言もありがたかっだです。実際のその時に入社された方は本当にすごく成長されていますし(笑)
そういえば、他のエリアでのご支援を相談しましたよね。そのときは「このエリアでは難しい」とはっきり言ってもらえたことも印象的でした。仕事に対する真摯さを感じたエピソードです。

多様な拠点で、多様な方法による障害者雇用の推進が着実に成果をあげ、
社内意識も変化している

Q. 障害者雇用の特徴についてお聞かせいただけますか?

当社は現在、①特定業務集中職場・事務サポートセンター(東京2か所、大阪)での集中型雇用、②全国拠点での障害者雇用、③特別支援学校卒業生を事務補助職として採用していく「地域密着モデル」、④マッサージルームなどでの視覚障害者雇用と、多様な拠点、多様な方法で障害者雇用を進めています。これらが着実に成果を生み、法定雇用率の維持については安定感が出てきました。障害のある社員が働きやすい職場を創ることは、一人ひとりが多様性を受け入れる風土・意識を生み出し、社員全員が働きやすい職場づくりにも一役買っていると思います。あえて特例子会社を設立せずに障害者雇用を進めることは、必然的に多くの一般社員たちと障害のある社員たちとの交流が生まれますので、大変意義のあることだと考えます。

社内インターネットTVで事務サポートセンターの業務内容を紹介し、業務を募集するなどした

Q. 障害のある社員様との関りを通じ、社内の意識も変わっていっているのですね。

はい。思い返せば、東京・恵比寿本社に事務サポートセンターを開設した当初は、社内の理解者も少ない状況でした。
一人でも理解者、協力者を増やしたいと、社内インターネットTVで障害者雇用の必要性や当社の取り組みを紹介し社員の意識啓発に努めたり、「D&Iニュース」という形で定期的な情報発信に努めたりして、奔走していた時期もありました。それが、今では、「組織の閉そく感を打破したい」「業務プロセスを効率化したい」「業務と人材の最適化を図りたい」と前向きな動機で、障害者社員の受け入れに手を挙げてくれるリーダーたちも増えてきています。

平成30年度(2018年度)に、こころのバリアフリーに対する社会的気運の醸成を図るための意識啓発等の取り組みを実施している企業として、東京都「心のバリアフリー」好事例企業に選出されました。このように外部からの評価していただくことも増えてくるにしたがって、さらに障害者雇用に対する社内の意識が変わっていることを感じます。

東京都「心のバリアフリー」好事例企業に選出

また、インクルーシブな社会を創るという考えに賛同し、2019年に世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で発足した世界的イニシアティ「The Valuable500」にも加盟いたしました。ビジネス、社会、経済にもたらす潜在的な価値を大いに発揮できるよう、障害者雇用に取り組んでいくというスタンスがより明確になりました。
法定雇用率のさらなる引き上げ、身体障害のある社員の定年退職などの環境変化に対しては、精神障害者採用をさらに強化していきながら社会的責任をきちんと果たしていく所存です。精神障害者採用、活躍の社内ノウハウ、仕組みは作られつつあるので、これを横展開していけばいいのだなという自信もあります。採用だけでなく、在職中の障害者社員のスキルアップ、処遇改善などにも着手していきます。当社の障害者雇用の方針である「誰もが、楽しく、誇りをもって働くことができる職場の実現」に向けて、今後も積極的に取り組んでいきます。

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    障害者雇用は「採用したら終わり」ではありません。
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