ぜんち共済株式会社
皆さん、こんにちは。
今回の訪問は、ぜんち共済株式会社です。
私は現在、SACECの顧問とともに、東京海上日動火災保険株式会社の顧問も務めています(訪問当時)。昨年7月に就任して以来、社会的なインフラでもある損害保険について、(働く)障害者の皆さんは、どのように利用しているのだろうか(利用できているのだろうか)と、考えていました。
そのような折、東京海上日動・公務開発部部長の岩本潤さんから、障害者向けの専門保険会社である、ぜんち共済を教えていただきました。
そこで、さっそく岩本さんにアレンジをお願いし、6月26日、一緒に同社を訪問。代表取締役社長の榎本重秋さん、業務サービス部長の安藤富夫さん、保険金サービス部長の亀田秀明さん、営業サービス部部長の倉持達浩さんに、ご対応いただきました。
ぜんち共済の前身は、2000年に設立された「全国知的障害者共済会」。同会は、相互扶助の精神に基づき、全国の知的障害者とその関係者を対象として、福利厚生制度を行うために設立された団体です。
その後の保険業法の改正に伴い、これに適合する業態に移行するため、2006年に、ぜんち共済株式会社を設立。同法に基づく少額短期保険を扱う会社として登録され、現在に至っています。
ぜんち共済の社是は、前身である共済会が掲げた「ともに助け、ともに生きる」。この社是の下、経営方針として、知的障害・発達障害の方々に特有の様々なリスクとニーズを考慮した、「安心した生活をもたらす」ことのできる商品設計を心掛けているとのことです。
榎本さんたちのお話によれば、障害によっては、告知などに課題があり、保険に加入できないことがあるとのこと。同社のホームページで「ぜんちのあんしん保険」(入院保障など)の説明をみると、知的障害、発達障害などを持つ方々とその家族・親族などを対象とするこの保険では、加入に当たって「健康告知や、医師の診断書の提出は必要ありません」とあります。
ちなみに、この保険には、東京海上日動が提供する、示談交渉サービス付きの個人賠償責任保険が組み込まれています。岩本さんがぜんち共済とご縁があったのも、この関係を通じてとのことでした。
現在、ぜんち共済の保険契約者数は、5万人を超えているとのこと。一般の保険が対応できていない、特有のニーズがやはりあるということを感じ、障害者向けに特化した保険の社会的な意義を認識しました。
ところで、ぜんち共済の受付で、「もにす認定」のマークを発見。同社は、障害者雇用にも積極的に取り組んでいます。
社員21名の中で、障害を持つ社員が2名。保険申込みの受理に関するRPA(Robotic Process Automation)を担当しています。
榎本さんたちとやり取りする様子を拝見し、社員の皆さんの信頼をしっかりと勝ち取り、期待されていることがよくわかりました。
ぜんち共済が、自ら障害者雇用も進めつつ、これからも専門保険会社としての役割を発揮されることを期待したいと思います。
トヨタループスの有村です。
当社も、2009年の設立(営業開始)時より、ぜんち共済殿のお世話になっております。
当時は、知的障害者は一般生命保険への加入が出来ず、ぜんち共済殿が唯一対応頂けた保険会社となります。当社以外でも、知的障害者を多く雇用している特例子会社は、ぜんち共済殿のお世話になっていると思います。
この様に障害をお持ちの方々は様々な制約を受けている事が有りますが、意外と知られていない事かと思います。
我々も障害者がさらに活躍できる社会を目指して行きたいと思います。
*掲載した資料や写真は、各社からご提供いただいたものです。
*文中の「ショウガイ」の標記については、引用部分などを除き、法令と同様の「障害」としています。
今回の訪問は、ぜんち共済株式会社です。
私は現在、SACECの顧問とともに、東京海上日動火災保険株式会社の顧問も務めています(訪問当時)。昨年7月に就任して以来、社会的なインフラでもある損害保険について、(働く)障害者の皆さんは、どのように利用しているのだろうか(利用できているのだろうか)と、考えていました。
そのような折、東京海上日動・公務開発部部長の岩本潤さんから、障害者向けの専門保険会社である、ぜんち共済を教えていただきました。
そこで、さっそく岩本さんにアレンジをお願いし、6月26日、一緒に同社を訪問。代表取締役社長の榎本重秋さん、業務サービス部長の安藤富夫さん、保険金サービス部長の亀田秀明さん、営業サービス部部長の倉持達浩さんに、ご対応いただきました。
《ともに助け、ともに生きる》
その後の保険業法の改正に伴い、これに適合する業態に移行するため、2006年に、ぜんち共済株式会社を設立。同法に基づく少額短期保険を扱う会社として登録され、現在に至っています。
ぜんち共済の社是は、前身である共済会が掲げた「ともに助け、ともに生きる」。この社是の下、経営方針として、知的障害・発達障害の方々に特有の様々なリスクとニーズを考慮した、「安心した生活をもたらす」ことのできる商品設計を心掛けているとのことです。
榎本さんたちのお話によれば、障害によっては、告知などに課題があり、保険に加入できないことがあるとのこと。同社のホームページで「ぜんちのあんしん保険」(入院保障など)の説明をみると、知的障害、発達障害などを持つ方々とその家族・親族などを対象とするこの保険では、加入に当たって「健康告知や、医師の診断書の提出は必要ありません」とあります。
ちなみに、この保険には、東京海上日動が提供する、示談交渉サービス付きの個人賠償責任保険が組み込まれています。岩本さんがぜんち共済とご縁があったのも、この関係を通じてとのことでした。
現在、ぜんち共済の保険契約者数は、5万人を超えているとのこと。一般の保険が対応できていない、特有のニーズがやはりあるということを感じ、障害者向けに特化した保険の社会的な意義を認識しました。
《もにす認定も獲得》
社員21名の中で、障害を持つ社員が2名。保険申込みの受理に関するRPA(Robotic Process Automation)を担当しています。
榎本さんたちとやり取りする様子を拝見し、社員の皆さんの信頼をしっかりと勝ち取り、期待されていることがよくわかりました。
ぜんち共済が、自ら障害者雇用も進めつつ、これからも専門保険会社としての役割を発揮されることを期待したいと思います。
~ ぜんち共済の保険を社員に斡旋している、 トヨタループス株式会社の有村秀一社長から、一言 ~
当社も、2009年の設立(営業開始)時より、ぜんち共済殿のお世話になっております。
当時は、知的障害者は一般生命保険への加入が出来ず、ぜんち共済殿が唯一対応頂けた保険会社となります。当社以外でも、知的障害者を多く雇用している特例子会社は、ぜんち共済殿のお世話になっていると思います。
この様に障害をお持ちの方々は様々な制約を受けている事が有りますが、意外と知られていない事かと思います。
我々も障害者がさらに活躍できる社会を目指して行きたいと思います。
《自社PR》
ぜんち共済株式会社は、知的障害、発達障害、てんかん、ダウン症のある方がご加入できる専門保険会社として2008年2月関東財務局より少額短期保険事業者として登録を受けました。
2024年4月には就労されている精神障害、身体障害のある方もご加入いただけるよう引受範囲を拡大。2024年5月現在、59,000名の方にご加入いただいています。
《会社概要》
社名 | ぜんち共済株式会社 |
主な業種 | 保険業 |
従業員数 | 26名 |
うち障害者社員の人数 | 2名 |
障害の内訳 | 身体:0名、知的:2名、精神:0人 |
URL |
*文中の「ショウガイ」の標記については、引用部分などを除き、法令と同様の「障害」としています。
土屋喜久(つちや・よしひさ)
株式会社FVP 執行役員
一般社団法人障害者雇用企業支援協会(SACEC) 顧問
学校法人ものつくり大学 理事長
1962年生まれ、群馬県出身。
厚生労働省において、障害者雇用対策課長、職業安定局長、厚生労働審議官を務め、障害者の雇用促進に深く関わった。
同省を退職後、2022年5月、SACECの顧問に就任。
本年10月、FVP・執行役員となる。
これからも障害者雇用へのかかわりを深めていきたいと考えている。