障害者雇用Q&A

Q
特例子会社を作らなくてもグループ会社の障害者雇用率の算定の特例制度があると聞いたのですが。

グループ関係特例という制度があると聞きました。特例子会社を作らなくてもグループ全体の障害者雇用率の通算が可能になるのであれば検討したいと思っています。

A

「グループ算定特例(関係子会社特例)」と言われるもので、特例子会社がない場合も一定の要件を満たす場合に複数の事業主で実雇用率を通算することができる制度として、平成21年4月に創設された制度です。

一方、特例子会社の設立による「グループ適用(関係会社特例)」制度は、特例子会社があり、グループ会社で年間最低60万程度の発注が行われているなど一定の要件を満たす場合、グループ会社も同様に障害者雇用率を通算することができる制度です。

グループ内で、障害者雇用を進めやすい企業がある場合などは、わざわざ特例子会社を設立しなくとも、グループ算定特例を活用して一元的に障害者雇用を進めることができるメリットもあります。

ただ、特例子会社制度のもとでの「グループ適用」とは要件が異なりますので注意が必要です。

「グループ適用」は、適用を受けるグループ企業は任意で設定できるのに対して、「グループ算定特例」は、すべてのグループ会社を対象とする必要があります。また、グループ会社においては各社とも1.2%以上の実雇用率を上回っていることなどの条件が必要となります。

しかしながら、「グループ適用」に比べて、「グループ算定特例」はだいぶハードルが高く、この制度を活用している企業は実はあまり多くないのが実情です。

これらの要件に該当するようであれば、検討する意義はあると思います。認定は厚生労働大臣となりますが、いずれにしても管轄のハローワークに相談されてみてください。


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