障害者雇用Q&A

Q
精神障害者の「体調が悪い」とは?

雇用中の精神障害者の35歳の男性。時折「体調が悪い」と言われることがあります。無理をさせてはいけないと言われているので、体調が悪いと言われたらなるべく休んでもらうようにしていますが、「体調が悪い」ということがどのようなことなのかがよくわかりません。
統合失調症の人の体調不良というのは具体的にどのような状態なのでしょうか。

A

【精神障害者:体調不良時の対応】同じ疾患であっても体調不良のサインの出方は人によって異なります。

統合失調症は、さまざまな要因によって、脳を中心とした神経ネットワークが障害される病気だと言われています。発症時(急性期)には、陽性症状と呼ばれる幻聴や幻覚などが現れると言われており、ご本人もとても苦しい思いをする疾患です。
その後、治療を経て就職した人たちは、安定期(回復期)の段階にあり、激しい症状はほぼ消失しているといってよいでしょう。ただ、安定期であっても、さまざまな要因によって体調を崩したりすることがあります。

統合失調症の方が、体調を崩したとき、あるいは崩しそうなときの症状の一例としては、以下のように実に様々な症状があげられます。

緊張する、不安が強い、神経質になる、いらいらした気分になる、物事に集中できない、考えがまとまらなくなる、眠れない・眠りすぎる、過食になる・食べられなくなる、物事に興味がなくなる、ぼうっとする、モノがぼやけて見える、幻聴が聞こえる、幻覚が見える など

これらの症状がすべて当てはまるのではなく、あくまで一例であり、その人によって出方は異なります。体調が悪いと言われたときには、どのような症状なのかということを遠慮なく聞いてみてください。

さらには、「どんなときに体調を崩すか」、「体調を崩すきっかけとなるエピソード」、「体調が悪くなったときの症状」、「体調悪化を未然に防ぐ対処法」、「体調が悪くなったときの対処法」などについて、あらかじめご本人や支援機関、医療機関から情報提供を受けておくことは、企業としても安心ですのでおすすめします。


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