東急不動産株式会社様
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BPRを融合させることで見えてきた
サスティナブルな障害者雇用

採用と離職を繰り返していた障害者雇用から脱却

東急不動産ウェルネス事業ユニット事業戦略部 チャレンジプロジェクトチームの皆さま
(東急不動産、東急リゾーツ&ステイ、東急スポーツオアシス、
東急イーライフデザイン、東急リゾート)

採用して部門に配属するもうまくいかない
障害のある社員もつらい、一緒に働くスタッフにも負担が

Q.弊社にご依頼いただく前の障害者雇用に関する状況、課題についてお聞かせください。

A. 東急不動産ウェルネス事業ユニット事業戦略部は、所管とするグループ企業5社(東急リゾーツ&ステイ、東急スポーツオアシス、東急イーライフデザイン、東急リゾート、イーウェル)の事業課題の解決をミッションの一つとしています。業務効率や生産性の向上に貢献するBPRを進めていくことや、ユニット各社の障害者雇用の推進も含まれていました。

お話しをお伺いした東急不動産ウェルネス事業ユニット事業戦略部
越田隆様(中央)、谷塚哲治様(左)、小川靖志様(右)

これまでは、各社で人材紹介会社等から紹介された方を採用し、各部門に配属するスタイルを取っていました。 
紹介される障害者の方は多様であり、面接の印象と実際に働いていただいた時の状況にギャップの大きいケースも少なくありませんでした。受け入れ担当者は、障害者雇用の経験も知識も十分でありません。結局は、障害の特性も分からないままの状態での受け入れでした。その方が就業してもらうために必要な配慮の提供も決して十分とはいえない状態でした。 
当然のこととして、採用しても退職を繰り返してしまいます。退職には至らないまでも、やってもらう仕事がどんどん減っていってしまうこともありました。 
せっかく縁あって入社してくれた障害者社員にも申し訳ないことでしたし、一緒に働いているスタッフたちの負担は小さくありませんでした。

Q. それは皆様お辛い状況でしたね。

A. 法定雇⽤率の達成に向けて外部サービスも含めて検討しました。
自社内の経済合理性を鑑みた雇用とすることで障害のある社員も企業にとって必要な⼈材となる、現在の方法を選択いたしました。

仕事の切り出しから、採用活動の一切、そして運営体制の構築に至るまでを
ハンズオンでサポートしていただきました。

Q. そういった状況下で、弊社にお声がけいただいたきっかけは何だったのでしょうか?

A. グループ内での障害者雇用の情報交換の場で、東急リバブルの取り組みを知りました。60人超の精神・発達障害者の採用に成功し、高い定着率を誇っている。しかも精神障害、発達障害のある社員自身が中心となって様々な運営を担い、生産性を上げ成果を出しているという話でした。東急リバブルは自分たちの理想に近いと感じました。
東急リバブルは、プロジェクトをスタートさせる際にFVPのサポートを受けたいうことでしたので、連絡させてもらったのです。

Q. ありがとうございます。実際にサービスをご利用いただき、どのようにお感じになりましたか?

A. 仕事の切り出し、会社見学会、実習といった一連の採用プロセスを的確にサポートしていただきました。3か月というとてもタイトなスケジュールでの採用活動でしたし、初めての取り組みということで求職者の方にイメージを持っていただきにくいことを心配していましたが、予定した人数と人材要件どちらも満たした形で採用することができました。

そして採用後は、チャレンジスタッフ(※)の日々の相談、運営上の課題解決、支援機関との付き合い方など、精神障害、発達障害のある社員と働いていく中で生じる様々な不安や悩みについても、すべて相談させてもらっています。 
周囲の社員には障害のある社員と働いた経験の少ない者も多く、当初は心配していましたが、「仕事なので」「社員として期待するからこそ、言うべきことは言う」という考え方に、自分たちの関わりを変える気づきをいただきました。 
(※チャレンジプロジェクトで就業する障害のあるスタッフを「チャレンジスタッフ」と呼んでいます。)

Q. 障害者雇用、障害者に対する考え方が変わった、ということでしょうか?

A. そうです。 
「障害者」という人がいるのではない。その「人」に「障害」があるという考え方をすればよいのだと気づきを与えてもらえました。 
「健常者」という人を採用しますか? しませんよね。応募者は、業務適性があるか、他の社員と相性はどうか、会社の大切にしていることに共感してもらえるかといったことを踏まえて採用しているでしょう。障害者採用も同じでいいですよ、とズバッと言ってもらいました(笑) 
ああ、彼らを仲間として受け入れ、仲間として付き合っていく、それでいいんだと。 
我々の肩の力がいい意味で抜けたんですよ(笑) 
今となっては当たり前の価値観なのだけれども、その時、そう気づかせてもらいました。

サポートを受け、最初に成功事例を作ることできたから、
拡大路線を描くことができる

Q.どのような点に、弊社サービスと他社サービスとの違いをお感じになりますか?

Q. 障害者採用を支援するサービスは他にもあると思うのですが、採用した障害者社員が会社に定着し、活躍するための体制づくりまでサポートをしてくれる会社は多くないと思います。 
FVPのサポートを受けながら進めていったら、きちんと成功事例を作ることできました。成功事例が作れたということは、拡大路線が描けるということですから。

障害者社員の雇用管理をサポートいただくサービスについては他社のサービスを利用したことがないので、何とも言えませんが…(笑) 
印象に残っているのは「ときには厳しいことも言う必要がある」「先回りせずに本人からの発信を待つ」といったご助言ですね。どの程度踏み込んで指導すればよいのかということは一番判断に迷うことですので。

今回のプロジェクトは、所管するグループ企業全体の障害者雇用推進というミッションのため、法令面、制度活用の観点からも、関係者、関係機関との様々な確認を必要としました。 
運用上の留意点、行政機関とのやり取りについても、専門的な見地から具体的にご助言いただけたので、とてもスムーズに進められたと思います。行政機関とのネットワークをお持ちなのはとても心強く感じます。

Q. 障害者雇用を進めたことで得られた成果についてお聞かせください。

A. これまで採用と退職を繰り返してきた障害者雇用とは一線を画しているように感じます。 
現在チャレンジチームで就業している障害者スタッフは8名。一人も退職することなく就業していますので定着率は100%です。

それだけでなく、チャレンジプロジェクトの業務内容、成果に対して、担当部門からの評価や信頼度はどんどん高まっています。  
比例して、チャレンジスタッフに依頼される業務は増えていっています。  
このことは担当部門の時間外労働の削減につながり、在宅勤務の推進にも効果を生んでいます。  
「自分たちはテレワークは無理だ」と言っていた社員達が在宅勤務に移行できたのは、チャレンジスタッフに業務を依頼することがきっかけとなり、業務プロセスの見直し、ワークシェアが進んだことによると思います。

ウェルネス事業ユニット事業戦略部 チャレンジプロジェクトチームの様子

また、事業戦略部のミッションの一つであるBPR推進の起爆剤になっていますね。社内のダイバーシティ&インクルージョンの着実な浸透も実感しています。 
入社直後、周囲の社員たちは、チャレンジスタッフをやや遠巻きに見ていたようなところがありました。 
けれども、同じフロアで仕事をすれば、自然と彼らが視野に入ってきます。そして業務のやり取りで関わる機会が増えていっています。 
「障害者」としてじゃなく、仲間としてかかわってくれるようになってくれる姿を見て、率直に「いいな」と思います。

業務領域のさらなる拡大、運営体制のさらなる安定。
目指すは「サスティナブルな障害者雇用体制」

Q. SDGsに関連した活動についてお話を伺えますか?

A. 東急不動産ホールディングスグループは、2015 年に国連サミットで採択された 2030 年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けてサスティナブルな社会と成長を目指しています。 

当社、東急不動産では、多様性を尊重し、お互いの価値観を活かせるようなダイバーシティ推進を経営の重要課題の一つと捉えています。障害者雇用もそのうちの一環と位置付けています。 
特別支援学校の先生方の見学を受け入れて、チャレンジスタッフと意見交換をしていただく場を設けるなど、法令の遵守、SDGsへの取り組みとしてだけでなく、社会への貢献という視点でも、活動の場を広げているところです。 

Q. 障害者雇用に関する今後の展望についてお聞かせください。

A. チャレンジスタッフたちのスキルアップを一層進め、さらに付加価値の高い業務にチャレンジできるようサポートしていきたいですね。  当初からの目標である「チャレンジスタッフが自走できるチーム」にしていくことも引き続き取り組み、より多くの仲間を迎え、チャレンジスタッフたちの成長機会や会社全体への貢献を進めていきたい。  
業務領域のさらなる拡大、運営体制のさらなる安定。要は、「サスティナブルな障害者雇用体制」、これを作っていきたいと思っています。

  • 障がい者雇用コンサルティング サービスブック

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    障害者雇用は「採用したら終わり」ではありません。   
    採用した人材が定着 し、組織の中で活躍し戦力化する。   
    ひいては、障害者雇用をきっかけとした企業価値向上を目指し、   
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